涙色のバレンタイン。






のん気に言う、柚樹がうざったく感じた。





「…なぁ。何でそんな余裕なんだよ?」




「…え?」






「今の状況わかってんのかよ!?」







あの時、俺は確信した。





頭から血を流して、目を開けない菊はもう助からないって。





「……アイツの心臓、ほとんど鳴ってなかったんだぞ?」






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