佐伯さん





普通に喋ってると蓮があたしより年上なんて思えない。何でこんな鬱陶しい喋り方するのか不思議だ
いざとなったら別人みたいにコロッと変わるくせに…


そんな蓮を思い出して身震いする



あれは怖いを通り越している。悪魔だな!
その時は誰も口出しなんてできやしない

さすがにあたしでも口を出せない。



何というか、オーラが真っ黒になって…
背後に死神が見えそうだ



とりあえずあたしは
真っ先に避難することをおすすめしよう



「凛香のご飯今日もうまいな~」

鼻歌を歌い上機嫌な蓮を見て、あたしも口に運んで食べる


もぐもぐ、もぐもぐもぐ…
もぐもぐ


「……」

「……」


お互い無言のまま目の前にある料理を食べる

いつものことだ。
お互い喋らないのは、いつものこと


この無言、あたしは別に嫌いじゃない



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