佐伯さん
ふらふらと寝ていたソファーから体を起こし、椅子へ座って箸を持つ蓮は
「遅刻してもいいの~?凛香ちゃん」バカにしたように笑って、卵焼きをパクリと口に運んだ。
蓮の言葉にハッとし時計を見る。
「…やっば!」
ヤバい。
ご飯を早く食べなければっ
そうと決まれば急いで蓮の向かの椅子に座り箸を持ち、パクパクパクッとテーブルの上にあるものを口に次々入れていく。
「あ、それ俺のじゃねえの」
なんていう言葉が聞こえたけれど
そんなの気にしずパクパク食べる。
「いっへきふぁふ!!」
「口に食べ物入れながら喋んないでー。何言ってるかわかんねえよ」
モグモグと口を動かしゴクリ、飲み込む。
「いってきます!!」
「車に引かれないように気をつけろよ~。変な人にはついて行くんじゃねえぞー」
そんな蓮のゆったりとした声を耳に、
ドアを思いっきり開けて飛び出した。
走れ!走るんだ!
背中越しにドアの閉まる音がした。