嫌われ者に恋をしました*エピソードplus
「俺はね、雪菜が俺の子どもを欲しいって思ってくれるだけで嬉しいんだ」
「それは、だって、もちろんなのです」
「うん……。でもね、こんなこと言ったら雪菜は怒るかもしれないけど」
「?」
私が怒るようなことって何だろう?……ちょっと、怖いな。
「本当は俺、どっちでもいいんだ。子どもがいてもいなくても、どっちでもいい。雪菜さえそばにいてくれれば、俺はそれでいい。むしろ、子どもが出来たら雪菜をとられてしまいそうで嫌なんだ……なんて言ったら、怒る?」
うーん?嬉しいような?でも隼人さん、本当は子ども欲しくないのかな?
「怒りませんけど……、隼人さんは子どもが欲しくないんですか?」
「いや、欲しいんだよ?もちろん努力も惜しまない。でもね、何て言うか……今、雪菜と二人でいて幸せだから、変化を恐れているのかもしれないね」
「変化?」
えっと、それは私がとんでもなくオバサンになってしまうとか、そういうことだろうか。
「……ちゃんとダイエットしますよ?」
小声で言った私の言葉を聞いて、隼人さんは一度目を大きく開いてから大爆笑した。
「あははっ!違う違うっ!あはははっ!違うんだよ、雪菜ーっ!いやー、今のはヤバいな」
やだっ!なんで?なんでそんなに笑うの?
「あははっ!ヤバーい、とまんねー!あはははっ!」
私はふてくされて頬っぺたを膨らました。そんなに笑わなくてもいいじゃない!
「あ、怒った?あはは、ごめん!だって、おかしかったんだもん!」
「だからって、そんなに笑わなくてもいいじゃないですかっ!」
「ごめんごめん。だってさ、そういうことじゃなかったんだ。俺が言いたかったのはね、俺の覚悟が足りないって話!」
「え?」
覚悟って?