エースとマネージャーの恋

ユイと私はまぁ
俗に言う幼馴染みで
小学生までは同じミニバスのチーム
に所属して2人で一つのボールを
奪い合いながら遊んでいたけれど


中学に入る頃には
さすがの私も男には勝てないと悟り
バスケ部には入らず
かわいい先輩の多い
バトミントン部へ入部
女子力上げて初彼なんか
出来ちゃって…（笑）てへへ（笑）


楽しいスクールライフを送る気満々
だったのに
ユイの馬鹿野郎が勝手に
私の入部届けに



『男子バスケ部マネージャー希望』



なんて書いて提出してしまい
気が付いた時には私は男バスマネと
なっておりました。


初めはなんとかしてバトミントン部へ
行こうと頑張った私だけど


「てめぇの部活は決まってんだよっ‼︎」


ユイの眼力パワーが恐ろしすぎて
失敗に終わった。



こんな私だけど、バスケ経験者で
ルールも完璧だし、記録も取れる。
パスも出せる。
怪我した時に簡単に処置ができる。
相手チームの偵察バッチリ。
お茶出しのタイミングバッチリ。



なぜか、いつの間にか
○○中男バスにこの人あり。
的な名物マネになってしまい



唯人が推薦で入る高校の先生から



「良かったらマネージャーもおいで。
推薦で取ってあげるよ？」



と、言われ…



さすがの私も高校くらいは
お洒落して女子力アップして初彼ゲット
を目論んでいたので



丁重にお断りさせて頂こうとしたら



「リツ、てめぇわかってんだろうな？」



ユイの大馬鹿野郎の
スーパー眼力パワー付きで黙殺され
気が付いたら私はこの高校に入って
2年目。
練習試合の記録をつけているのです。