エースとマネージャーの恋
さて、練習試合が終わって
相手方のチームもお帰りになり
片付けがはじまると途端に


唯人の周りにはこれでもかって程の
女の子が群がります。


デカくてガタイよくて怖くて俺様で
何がいいかわかんないって思うかも
しれないけど…
実はモテ要素だけは
はんぱじゃないんです。



サラサラの黒髪にあり得ないくらいに
整ったお顔。
そしてバスケ部のエースなんです。
ファンの女の子達には
完全に猫かぶってまして、笑顔で
プレゼントや差し入れを頂いてる。



私はそれを尻目に黙々と掃除を
するんだけど
たまにファンの女の子が
嫌がらせで足を踏んだり押したりして
くるんですけど…


イタッ



でもね、アンタ達!!
いい加減目を覚ました方がいいよ?
その差し入れのクッキー
その差し入れのポカリ
それらはこの大馬鹿野郎の口に入って
るのではなく、毎日私がお腹を
タップタプにしながら
消費させられているのだよ?
しかも強制的に。



まったくもう!


不満顔で掃除をしていると


「わりぃ〜‼︎
もうそろそろ俺も掃除始めないと
マネージャーの頭に
ツノが生えちゃうからさっ(笑)
今日の所はもう…帰ってくれる?」



と、私には向けた事もないような
爽やかスマイルでファンの子たちに
対応し帰している



はぁっ?!
私は別に怒りません。そんな事で!



それよりも
ファンの子たちの頭にツノが生えてますけど??私にたいして!!
私は博愛主義者です!
人類皆友だち主義者です!
短な所でたくさんの敵を作る趣味は
ごぜいません!
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