この空の下でめぐり会う奇跡


「あれが無かったら結婚してないでしょう」


「うん」


オレは血が上って勢いよく
リビングの扉を開けた。


「今の話説明しろ!!!」


「あ・・・あっ・・・一樹くん
あ・・・あのね」


「あのねじゃない!早く言えってんだ!
何?穴をあけただと?」


「待って!あのねまどかは
そこまでしても一樹くんのこと好きだったのよ
だから許してあげて 
もう時効だと言ってあげて」


時効?
そのためにオレは美空を失った。


それ以上に・・・
美空にはオレの存在すら忘れられた
それなのに時効?


「これは夫婦の問題なんで
口を出さないでくれるかな?
まどか・・・今後の事は考える」


「あの子のところに行くの?
離婚するの?」


行きたいけどいけないじゃないか・・・。




< 52 / 204 >

この作品をシェア

pagetop