この空の下でめぐり会う奇跡


しばらくすると
一台の車が横へ来た。


「あ・・・来た
石川さんありがとうございました
おやすみなさい」


と言ってその車に近づくと
中から一人の男が降りてきた。


「美空ちゃん待った?」



「全然」


そいつはオレの存在に気づき


「誰?」


と美空に聞いた。


「今日から助っ人に来ている関連会社の人
みんな2次会に行ったんだけど
子供さんが待ってるからって帰ると言ったら
社長があたしの迎えが来るまで
一緒に居ろと」


「そうでしたか・・・
ありがとうございます」


「別にお礼なんて
お休み新垣さん」


この人のことか? 昼間に話してた技師さんと言うのは。



この人は絶対美空のこと好きだよな
そんな感じがする。


「石川さーんお休みなさーい」


美空は笑って手を振った。


オレは ただその場に立ちすくんでいただけ。



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