無愛想なキミと私
頼り甲斐のある彼

委員には、各部委員会なるものがありまして

簡単に言えば、委員会内での話し合いです

…前の男の子はぐっすり夢の中で話を聞いてませんでした

彼は寝はしなかったけど、辺りをきょろきょろしていました

規則的に動かすもので、なんだか可愛くて笑ってしまって

「どうしたの?」

って聞かれちゃって

「何でもないよ、思い出し笑い」

返し方失敗したかな…

そんなやり取りをしていると、各部委員会が始まりました

今回の各部委員会では、学級文庫の説明と本棚を運ぶことが目的でした

…前の男の子の時は私が一人で大きいのを運んだっけなぁ…

今回もそうなるかな…なんて苦笑いしてたら

「俺が運ぶよ」

そう言ってくれて

「私も手伝うよ」

そう言うと

「じゃあ、悪いけど俺の荷物もって」

私に渡したのは軽い荷物

何だか、凄く嬉しかったです

女の子扱いしてくれたのかな、なんて思って嬉しくて

各部委員会が長引いたせいか、教室には鍵が掛かっていて

「鍵取ってくる」

と返事も聞かず鍵を取りに行って…

悪いな、と思ったけど

荷物も置きっぱなしだから大人しく待っている事にした

極端な考えなんだろうけど

彼を待っている

そう考えると、嬉しさと寂しさがあった

彼は男友達と話しながら歩いてきて

教室に本棚を置くとさっさと部活に行ってしまった

…彼と少し長くいれて良かった
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