二度目の恋の、始め方
「ドンマイ、凛。それにしてもあの葉山壱樹にラブレターを渡すだなんて命知らずもいるものね。ドMじゃないの」
「あ~その顔は面白がってる」
「バレた?」
「も~」
オムライスを頬張りながら、信じられないといった表情のきょんに同感。
なんたって相手は宮路グループイチ、冷酷な人で有名だもん。
それでも渡さないわけにはいかないので、ポケットに忍ばせていたスマホを取り出して理玖ちゃんにメールを送る。流石に自分から別棟のSクラスに渡しに行く勇気はない。
「……困ったな」
今日は散々な1日だよ。おかげで定期テストも散々な結果で幕を下ろしました。