河童観察物語。
「……………」
え……何コレ?
何か、家の前に人が倒れてるんですけど。こうべたーって。
僕は暫く倒れてる人をボーゼンと見つめる。
ココ、本当に僕ん家だよね?
念の為確認すると、表札には確かに「神霜」と書かれていた。
うん、確かに僕の家だ。
そしてまた倒れてる人に視線を向ける。
なんで僕の家の前で倒れてんの?!
いろいろと疑問が生まれていくけど、触らぬ神に祟り無し、だからほっとこう。僕には関係ないし。
僕はウンと頷くと、ドアノブを握りドアを開けようとしたが、
「……はぁ」
ため息を吐きくるりと方向転換し、倒れてる人の前に立った。
僕は別にこの人がどうなろうと知ったこっちゃないんだけど、このままこの人が家の前に倒れっぱなしだと近所のオバチャン達から変な目で見られて、変な噂を立てられちゃうからさ。
テキトーに看病して、目を覚ましたらテキトーに追い出そう。
「よいしょっと」
僕はその人の襟首を掴みズルズルと引き摺る。
だってこの人、僕より身長高いから引き摺るしかないんだもん。
にしても、重いなー……。と思いながら家の中に引き摺り入れた。
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