きっと星のせいだ
高校生になれば、自然に恋ができてあの彼のことも忘れられると思ってた

そこまで初恋を引きずるようなめんどうな人じゃない、
自分でもそう思ってた

でも高校生になって2週間、、

そんなに簡単に消せるはずもなく
新しい恋ができるはずもなく

忘れるどころか星を見上げるたび眠るたび君への想いはつのっていく気がした

今日も無駄に1日がすぎてく、、

君に会えないのに期待して落胆して、
そんな毎日もう嫌だよ、、

そんなふうに考えている私は実は授業中。

窓際の一番後ろの席の私は授業も聞かず上の空

ふいに、空を見上げると、綺麗な青空

でも、そんな綺麗な青空さえ偽物の美しさに見えた、、

偽物の青空とつくり物の白い雲


ふと下に目を移すとグラウンドで2年生がサッカーをしていた。

ぱっと目についたのはいとこの恭一(きょういち)お兄ちゃんだった

背が高くて整った顔立ち涙袋のところにあるホクロが少し大人っぽくて
おまけに運動神経と性格もいいなんて
モテるはずだ、、、

なんでいとこなのに顔似なかったんだろう
まぁ後悔してもしょうがないか
はぁ、、、

少し恭一お兄ちゃん妬みながらサッカーの試合を見ていると

一人の人に目を奪われた、
黒色のサラサラストレートの髪
少しきついけどキリッとしててでも、
笑うとどこか優しくて可愛くなる目


恭一お兄ちゃんと楽しそうに話してる、、
なぜか、わからないけどその人だけ光って特別に見えた、、

新しい恋の予感、、、、
あの人に恋すれば忘れられるかも、、、

その日の夜考えるのはその人の事ばかりだった

頭をよぎった言葉は


忘れるチャンス


そうだ、神様がチャンスをくれたんだ


きっと星降る丘であの人に一目惚れしたのは
錯覚だったんだ

きっと、星のせいだったんだよ、、

そう思って、私の初恋をなかったことのようにした、、



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