さあ、愛される覚悟を・・・


「オマエさぁ…それ何度目だよ?」
「えー?…さぁ?もうよく分かりません」

えへへって笑うと横から遼の腕が伸びてきて、頭の上に手のひらが乗る。
彼氏でもなく同じ歳の友達なのに、なんだか甘やかされているような気になってしまう。




「やっぱりさぁ…今、遼は友達だけど、きっと前世ではあたしのお兄ちゃんだったんだよねぇ」
「まだ言ってるし……オレはこんな手の掛かる妹は欲しくねぇって何度言ったら分かるんだよ」
「そうかなぁ?手が掛かる妹ほど可愛いってもんじゃないの?」

あたしがそんな軽口をたたいた所で、タケルさんが新たなお酒をあたしの前に置いた。



「オマエがさ、そうやってオレとは前世からの付き合いだーとか言ってるの、みんな知ってる訳じゃん。だからさ、それをオマエを口説く台詞にしてんだって…いい加減気づけよ…」

遼が眉間にシワを寄せて、わざとらしく溜息を吐いた。



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