さあ、愛される覚悟を・・・


「で?今度はナニ?」
「ん…」
「まだ二週間、だろ?」
「二週間と四日、ね」

あたしはわざとらしく遼の言葉を訂正して、お酒のグラスを煽った。



「だってアイツ」
「ん?」

グラスをトン、とテーブルに戻して話し始めると、遼が耳を傾けてくれるのを感じる。



「遼とあたしが仲いいのが気に入らないって言うんだもん」
「……は?」
「付き合う前はさ、そこまで気が合うってことは、永井と戸倉は本当に前世からの付き合いなのかもしれないな…とか言ってくれたから、てっきりあたし、理解がある人なんだって思ったんだもん。なのにさ、あたしが遼と二人でご飯行ったりするのが嫌だって言い出したかと思ったら、メールとか電話とかするのも気に入らないって言い出して……」
「……それが原因?」
「うん。だって、どう考えたってアイツといるより遼といた方が楽しいし有意義な気がするもん………タケルさーん、おかわりくださーい」

グラスを掲げて声を掛けると、了解、と声が返ってきた。


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