悪態少女の恋物語〜運命の人を見つけてください〜



「じゃあ…俺らはなんにも、できないんすか?」



「海…」




「…俺は理緒が好きっす。だから、探してきます。」




「おい雪!!」





雪は家を飛び出していった。


後を追う海。




「ちっ」




颯太も舌打ちをしながら、
部屋を出た。





「翔希も、いっていいぞ」




「俺は…理緒に会いたいけど、会いたくないんす」



「?」




「俺、理緒に会うと気持ちが振り回される。あいつに笑いかけられるとすっげー嬉しい。でもそれが他の奴に向いてるとイライラする。あいつが泣いてたとき…助けたいのに何も言えなくて腹が立った。」




拳を握る翔希。



まさかこいつら…





鬼龍の重要面子の四人が全員、


たった一人の女に惚れちまったのか。





いや、鬼龍だけじゃねぇか。






「真守さん、なんなんすかね、これ…」




「早くいかねぇと、そのお前の大好きな理緒の笑顔があいつら三人もしくは深影の誰かにとられちまうってことだよ」




「!!!!!!真守さん、俺、いくっす!」





お邪魔しました!

と、翔希はバタバタ出ていった。
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