S.U.K.I
「出来ればその涙を自分を責めるためぢゃなくて人のために降らせなさい。」
優しく優しく。
私の頭の上で響くお母さんの声が心地よかった。
「……うん。もう少ししたら行くから……優と秀のために降らせるから……今はまだ……ここにいさせて?」
もう、日は、とっぷりと暮れていた。
あれから、お母さんからの温もりを貰ったあと、長い長い廊下を来たほうへ戻っていった。
『時は一刻を争うわ、早く行ってあげなさい。貴女は、出来る子なんだから。』
お母さんに貰ったそんな言葉を手土産に私は、病室へと急いだ。
「伊佐木さん!!梅澤さんが……とにかく早く病室へ!!!」
途中であった看護婦さんに血相を変えて言われた言葉が少し気になり不安だった。
私は、覚悟を決めて、看護婦さんについて走った。