クールな先輩の心を奪う方法
「あ、安藤さん、出張お疲れ様でした」
「佐々木の顔を見てると、元気になる。
あ、はい、これ土産」

出張先は、ガラス細工を作成、販売している工房。聖は佐々木に、可愛いウサギの置き物をお土産に買ってきたようだ。

「か、可愛い〜♥︎
ありがとうございます、デスクに飾っときます!」

そう言って、嬉しそうに、それを飾っていた。

「あ、美雨いいなぁ!今度は私にもお願いしますね!」

近くにいた女子社員達が言っている。

「また、行くことがあったらな?」
そう言って、うまいことかわしていた。

…聖は皆に優しい。
でも、佐々木にはもっと優しい。
佐々木は特別な存在。

聖は、佐々木に好意をもっている。
それは誰が見ても明らか。

それなのに、当の佐々木は、聖の気持ちに全く気づいていない。相当な、天然だ。

俺にとっては、都合がいいが…
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