悪魔なゾンビ少女
美香の相手もそこそこに直樹は机に袋から出したものを並べていった。
長い髪の毛も乾かす事を禁止され、相手もされない美香は暇になり不貞腐れたまま机の周りまで来た。
机の上には化粧品や絵の具やボンド等統一性の無いものが並んでいる。
「明日の準備?」
「まぁな」
問われそれに短く返事をする。
「うっわ…紫色の口紅なんかリアルで初めて見たよ」
美香は並んでいる物の一つを手に取り呟いていた。
「美香って唇荒れてる方か?」
「えっ…知らないけど」
直樹は美香の唇を見ながら訊ねた。
生憎風呂に入ったばかりで、荒れてるかどうかの判断はその場でつかなかった。
「荒れてた方がそれっぽく見えるんだけどな」
直樹は小さく呟いた。

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