*心ボール*
輝かしかった日々
カキーン

私の打ったボールが空高く飛んでいく。
私の名前は持永陽花。
ソフトボール部の期待の一年だ。

自分で言うのもあれだけど、桐生大学付属中のなかでわ、先輩を差し置いてトップだ。
もともと、小学校は陸上部だったから、
体を動かすのは、得意だった。
でも、他にやりたい事を見つけようとして、体験入部したのが、
ソフト部だった。

で、今に至ると。

友達の知恵(ともえだよ!!!)もできて、今が一番楽しいんだ!!!

「さっすが、陽花!!!
また、ホームランだよ~」

「えへへ、でもさっきのは危なかったよー
ま、知恵がダッシュしてくれたお陰かな♪」

「ありがと。でもそれ才能ある人に言われても、ね~。」

と、そこへ一宮果歩先輩が来てくれて、

「やったじゃん!!
流石だね。

これなら、キャプテンに追い付けるかもよ!」

「そんな事ないですよ~
キャプテンの方が、強いですってば!」

カキーン

と、キレイな音がした。

キャプテンだ。
キャプテンはピチャーで、ホームランバッターさらに、頭が良い。
性格もいいし、生活環境も凄い。そして、めちゃくちゃ可愛い。
神は、キャプテンに二物を与えた。
そんな感じ。

私なんかに勝てっこない。

キャプテンを尊敬してる。

そう思っていた時、
キャプテンが帰ってきた。

「キャプテン、お疲れさまです!
また、ホームランでしたね。流石です!」

「ん。ありがと!
陽花も凄かったじゃん。陽花のお陰で相手に隙が出来たから、
打ちやすかったんだよ!」

「えぇぇえ!!!
そ、そんな事ないですよ!!!
キャプテンが強いからですよ。」

「こいつめ~!いったな~!」

「ストライクバッターアウト!!!」

あー、もう3アウトなんだ。
せっかくキャプテンと盛り上がってたのに...

「よーっし、行くよ陽花!!」

「はい!キャプテン。」

よし、このままいけばこっちの勝ち。
次、得点を入れれば、相手にコールドで勝てる

私はそう確信した。

結果は、やっぱりコールド勝ち。
まあ、あんま強くなくて、ぬるめに終わった。

でも、やっぱりキャプテンは凄い。
勝っても、冷静。
しかも、負けて泣いてしまった相手の選手に、
声をかけてあげている。

ーーーーーーーーーーーキャプテンは凄い

ーーーーーーーーーーーあんなキャプテンになりたい

そんな風に思ったのは夏のシード校決定戦の少し前だった。
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