Treasure
そう喋っている間にも、時間は刻一刻と進んでいて、あと3分でチャイムが鳴るところだった。

女子の委員が全然決まらない様子に呆れ果てたはげガッパ。
いつもと同じ甲高い声を、さらに高くさせて話す。


「じゃぁ男子は小城に決定や。
 女子は居らんのか?」


はよ決まれ。
刹那が好きな奴はよせぇや。
立候補せぇ。
なったあかつきには、あたしがサポートしたるから。

お願いやから、誰かなってや!


そんなあたしの願いを、わざと打ち砕くかのように、
はげガッパのキモイ口から発表されたことは、あたしの人生を狂わせる。








「決まらんなぁ…じゃあ小城! 
 お前女子決めてええぞ」






―――は!?


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