WHY
翌朝、目覚めは最高潮に悪い。

 体が重く、動けない状態だが、今日から練習が始まる。

 盆前であと5日間の辛抱だ。というより、辛抱とは練習に対してではなく、

 自分に対してだ。

 言うことの利かない体を引き釣り、それでも体を起こすのに何時もの倍以上の

 時間を要した。


 やっぱり、薬に頼るしかないのだろうか?

 そうふと頭をよぎる。薬にも色々あると思うんだが、それでも薬漬けになる自分は

 創造したくないのが本音だった。

 
 朝は食べれない。でもお菓子はとことんまで食べれる。

 いわゆる摂食障害が出始めたのもこの頃だ。

 嫌いな食べ物を見るたびに、吐き気がもよおす。

 止め処ないのだ。

 
 
 朝食はココアだけにして、足早に家を出た。

 「あんた、またやせたんじゃない?」

 出る菜に母親から、厳しい一言が発せられた。

 
 「んぅぅ~まぁ~練習がハードだからねっ!」

 「まっそれくらいが丁度いいかっ。」


 豪快に笑いながらいう母親には、言いたくない。

 というか、行ったところで私のせいと決め付けられるのであって、

 なんとも情けない思いをするので、ここで話しをきった。

 
 
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