紅い記憶と廻る時


「ヤーー、メーン!!」


  ガッ!


え?

能勢が竹刀を降った瞬間、僕の意識が遠くなった。


「お、俺……またやっちゃった……」


震える能勢の声が聞こえた気がしたけど、


「伊ヶ崎!おい!大丈夫か?!」

「保健委員!保健室つれてってやれ!」


クラスメイトの男子や先生の声で、掻き消されてしまった……―――










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