君と春を



「痛っ!」

「当たり前だろ、ヒールで蹴られたんだから。」

あの後慎汰さんは、百合先生もいるというのに病室まで私を抱き上げて運んだ。

「女じゃなかったら絶対殴ってたとこだよ。まったく…。」

茉莉は…泣きながら私に謝って行った。

これで全て終わりにして、もう二度と会わないと誓う。自分を見つめ直して友晴と向き合う。

そう言い残して帰った。

蹴られたお腹や手は痛かったけれど、茉莉と向き合えたことを思えば、残っていたモヤモヤが晴れてスッキリとした気分だった。

茉莉も前を向いて幸せを掴んでくれたらいい。心からそう思えた。



< 199 / 222 >

この作品をシェア

pagetop