君と春を



「冬瀬!」

呼ぶ声に耳を貸さず、彼女は部屋を飛び出して行った。

「はぁぁぁ。」

濃い溜息が出る。

彼女は何を必死で留めているのか。

俺の接触によりここ暫くは最初の頃より心を開きつつあるような気がしていた。


でも…俺は焦りすぎだろうか。


ゆっくり距離を詰めてるつもりだが、これでも早急なのだろうか。


そうなのだとしたら彼女は……


急激に心を掻き乱そうとする俺の存在は、受け入れがたいだろうな…


「……………………謝らなきゃな。」


そう思い立ち、捜しに出た。


< 72 / 222 >

この作品をシェア

pagetop