ヒカリ
あ、と泉水の口が動いた。

その瞬間、泉水はギターを肩から下ろし、ステージからとん、っと降りた。


ギターの音が消えてもサクくんはベースを、ラリーくんはドラムを、そして輝真くんはジンジャーエールを歌い続けた。

観客たちの合間を掻き分けて、泉水はこっちに向かってくる。

観客は何が起こったのかわからず、ぽかん、としたまま、道を開けた。


私は動けなかった。
ただ、近づいてくる泉水をじっと見つめていた。


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