ヒカリ
私はなにも言えず、突っ立ったままだった。

泉水はそんな私をチラリとも見ず、ギターケースを持って立ち上がった。

「お前は友だちがなにか分かってない。そんなやつと、友だちにはなれない。じゃあな。」

バイクに向かって歩き出した泉水の背中を見ていたら、泣きたくなってきた。
悔しいのかもしれないし、悲しいのかもしれない。
もしかしたら、寂しいのかもしれない。

「そうよ。友だちがなにかなんてわからないよ。」

泉水が行ってしまう。思わず叫んだ。

「私、友だちいないんだもん。」


泉水が振り返った。

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