男装騎士~あなたの笑顔護ります~



「もう!どうするのよ!」


レオさまが行ってしまった後、私はグレンに詰め寄る。
元はといえば、グレンが男のふりをしろなんて言うからだ。




「男のフリなんてしなければ、レオさまが自分の部屋に住まわせようなんて考えなかったはずでしょ!」

「そんなことを言っても、今更仕方がないでしょう。レオさまは一度言ったことを覆すことはなかなかありませんし」

「薄情者!」




ほんと、グレンったら冷たいんだから。
私の事簡単に突き放すし。
それでも、今こうして何事もなかったように受け入れるし。

わけわかんない。




「くれぐれも、失礼のないように」

「・・・わかってるわよ」

「絶対に、レオさまに向かって失礼な発言をしないように」

「う・・・、わかってます」



出て行く前に言ったこと、フランに聞いたんだ。
おしゃべりフランめ!



「それから、もちろんですが、女であることが絶対にばれないようにしてくださいね」

「わかってる。なるべく気を付けるから」

「はあ、心配ですよ。あなたはいつかドジを踏んでしまいそうですし」

「あのねえ!」



変な心配やめてよ!



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