さちこのどんぐり
ところが、しばらくこの親子とは会わなくなり、
大森もこの遅い出勤がなくなってしまってた頃

その日は日曜に休日出勤になってしまった大森が
お昼頃ホームで電車を待ってると、

浩二が、その日は父親と一緒に駅のホームへの階段を下りてきた。

「今日はお父さんとお出掛けか?」

「うん!いまから、おかぁちゃんとこ行くねん」

(え?親って別居中?)

「おかぁちゃん病院おってんけど、今日帰ってくんねん」

へえ…こいつが母親を気遣ってたのは通院の付き添いだったからか。

「行きは電車やけどなー。帰りはハイヤーやで。
それから夜は、おかぁちゃんとおとうちゃんとレストラン言ってオムライス食べるんや!ええやろー」

「そっか…浩二はオムライスが好きなんか?」

「うん!大好きや!」

この日の浩二はとてもうれしそうに大森に話した。


「おっちゃんも仕事頑張れやぁ」
やっぱタメ口( ̄ω ̄)…



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