さちこのどんぐり
坂崎との電話を切り、再び前を向いて大森は歩き始めた
途中、あの夜、白いネコを見た自動販売機の前を通りかかった彼はそのかげを覗き込んでみたが、やはりネコはいない。

その夜の空は厚く暗い雲に覆われていて、星も月も見ることはできなかった。








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