あなたの優しさが…雅樹の想い

店を出てマンションへ戻る途中

黒田から電話がかかってきた



『なんだ』


「お疲れ様です。黒田です」


『おう、おつかれ』


「雅樹さん…美咲にチップって……」



それか……


『文句あんのか』


「い、いえ。ないですよ！ただ……」


黒田の言いたいことはわかる。


だから、ハッキリ言った方がいい。


『黒田……翼を引き取る』


そういうと、黒田は

「本気っすか？遊びならやめてください」

「翼が抱えてるもんは、多分デカイです」


黒田はキャストの事をよく見てる。


『大丈夫だ』


そう言うと、納得したようで

「生意気なこと言って、すみませんでした。日にち決まったら連絡してください……翼を……美咲をよろしくお願いします」


そう言って電話を切った。