あなたの優しさが…雅樹の想い
少し経つと、大丈夫と泣き止んで
俺を見上げた。
…可愛い…
やべぇ…
この沈黙に
コホンっと咳払いをする大東。
『風呂入ってこい』
そう言って、大東がバスルームに案内した。
俺は久しぶりに恋をしてる…
馬鹿な話だ…まったく。
桐生組の若頭が聞いて呆れる。
「若……」
そう呼ぶ大東は顔がにやけていた
『大東…何も言うな』
そう言うと、ハハッと大東が笑う。
『お前から見た美咲は…どうだ』
大東も黒田同様、人をよく見てる
「正直言うと……厄介な過去です」
「若に合うかと言われれば、合いません……桐生組若頭ですから」
そうだよな……
「それでも、若が選んだお方ですから。全力でお守り致します」
大東…
『大東が側近で頼もしいわ…』
そう言うと
大東は頭を下げ
「それでは、また明日」
そう言って、部屋を出て行った。