生意気毒舌年下男子






「今は、二瑚に復讐したいと思うの…雫」



感謝し終えて聞いてみると、雫はふっと笑った。




「する気はないわ。
私は復讐するより、幸来ちんが幸せなのを願うから。
幸来ちんは、好きなんでしょ…早乙女くんのこと」

「うんっ!」




あたしは自信を持って言った。

嘘偽りない、真実を。




「幸来ちんが好きな人に、復讐はしないわ。
幸来ちんが哀しむことをしたら、あたしは過去の早乙女くんや綿貫沙羅と同じ風になっちゃうものね」

「俺は正直言って姉ちゃんのお父さんとは関係ないので。
姉ちゃんが復讐しないって言うのなら、俺もしようとは思いません!」




姉ちゃんが復讐しないって言うのなら、俺もしようとは思いません?

思わず慎くんが言ったことを繰り返してしまった。




「慎くんは、雫が復讐するって言ったら、するつもりだったの?」

「俺は姉ちゃんの弟で彼氏ですから。
姉ちゃんが望むことは、何でもするつもりですよ?」




姉ちゃん…雫の弟で、彼氏!?




「何!?
雫と慎くんって、カレカノの関係だったの!?」

「ええ、そうよ。
私と慎は親が違うから、禁断の恋にもならないからね。
親戚には内緒にしているけど、私と慎は付き合っているわよ」




仲が良いとは前から思っていたけど…。

まさか、カレカノの関係まで行っていたとは……。







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