誠の華-アサガオ-
理由…。
確かに総司は根に持つような人でもないし、嫌いな人の前でもニコニコ笑って私達と同じ態度で接している。
「やだ…、私ってば…なんで気づかなかったんだろう」
「しょうがないわよ。ただでさえ不安定だったんだから気づかなくて当然よ」
そう言いながら私の背中を優しく撫でてくれた。
「前に私が言ったことを覚えてる?」
「女も根性さえあれば男の人と並べるって話?」
そうよ、と首を縦に振ると庭に咲く桜の木を見上げるミツ。
「あたなたは本当によく私似ているわ。私はもう所帯を持っているから自由に動くことが出来ないけれど…あなたは違う。人生は一度しかないんだから人や世の理になんか振り回されないで」
そう言ったミツの横顔はどこか寂しそうだった。
例えるなら翼を失ってしまった鳥のように見える。
そうか、おミツさんは総司達の側に行きたくても行けないんだ。
でも、私は違う。
みんなに会いたい。
一君が迎えに来たら京へ行こう。