恋は、ショコラ ~甘くて苦い~
「おーい 神南。お前んちここか?」
こくこく。
「鍵は?」
空くんが持ってる私のバッグの中なのですが・・・
「あ、分かった!ここかっ」
そうです。伝わった!
「見つけた。」
カチャ。
「あのーお邪魔しますー誰かいませんかあ?」
空くん、誰も居ませんよ。
「お前、お母さんとお父さんどっちかいねーの?家に。」
ううん。だって二人は・・・
「? 仕事か?」
ううん。お母さんとお父さんは・・・もう居ないの。ああ、伝え方が分からない。
「一人で住むには広すぎねーか?」
最初から一人だった訳じゃないから・・・あれ?どうして伝わったんだろう?
「えーと。あ、ベッド。おろすぞー」
ふう・・・ベッドに寝そべると、ちょっとほっとしました。さっきのことも夢だったらいいのに。でも・・・夢じゃない証拠が2つもある。声が出ないこと。破れたシャツ。・・・ん?あああああーーーーっ!!!私もう、空くんに下着、見られてしまったの!?あ、空くん、真っ赤。空くんも今、気づいたのかなあ?恥ずかしい・・・布団でかくそう。
「とりあえず今日は、寝ろ。明日病院行こう。俺も明日は学校休む。」
え・・・そんな!空くんに迷惑です。
「俺の心配はするなよ。俺がお前と一緒にいたいだけだから。」
空くん、空くん・・・。私も好きって言いたいです。声がでたら・・・。
「今日は俺、泊まるから。」
ええええええ!?
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