気まぐれ男子とその彼女。
「わ、私?えーと…」
そういえば考えてなかったなぁと、改めて何がしたいか考えてみると…。
「……あれ、思い…付かない」
「あらま」
思い付かないけど…。
「んー、でも、私も菱くんとのんびりしたいなあ」
そう言うと、菱くんは驚きはしたものの、何故か嬉しそうな顔で私の頭をなでた。
「じゃあ京都に行こっか。甘味とかあるし」
「わあ…!食べよ食べよ~!」
「ふふっ。あ、お金のことは心配しないで。俺バイトしてるからさ」
「え!?菱くんバイトしてたの!?」
「うん。うち店経営してるから小遣い稼ぎにやらしてもらってる」
「で、でも菱くん家一軒家だよね?」
「店舗は別に在るんだよ。裏地にあるからあんま知られてないんだよ。だから誰も俺がバイトしてること知らない」