蒼色ルーム


「自分でもわからないんだけど…。車の中で桃里さんに見つめられて、ドキンってして……」



何…これ。



俺、なんで葵の恋バナに付き合わされてるんだよ。



気ぃ…悪。



「…でいつの間にか目で追いかけるようになってて」

「…ふーん」



てか、ほんとに何なのこれ。
恋バナとかどうでもいいんだけど。



「…ふーんって何?興味無いの?」



や、普通に考えて男は興味ないし。



「興味…つーか。それ、千夏って子に話せば?」



女子ってやたら恋バナ好きじゃん。


私ね誰々が好きで…もーどーしょーかっこいい。

とか…どうでもいい話だけど。



「千夏じゃダメだから紺に話したのに」



いや…知らねーし。



俺、同居してるやつの恋バナ聞く趣味じゃないし。ましてや、大家だし。



「もういいや。ほら、着いたから降りるよ紺」



いつの間にか降りる駅に着いていた。
葵に急かされ降りる。

< 47 / 250 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop