蒼色ルーム
「自分でもわからないんだけど…。車の中で桃里さんに見つめられて、ドキンってして……」
何…これ。
俺、なんで葵の恋バナに付き合わされてるんだよ。
気ぃ…悪。
「…でいつの間にか目で追いかけるようになってて」
「…ふーん」
てか、ほんとに何なのこれ。
恋バナとかどうでもいいんだけど。
「…ふーんって何?興味無いの?」
や、普通に考えて男は興味ないし。
「興味…つーか。それ、千夏って子に話せば?」
女子ってやたら恋バナ好きじゃん。
私ね誰々が好きで…もーどーしょーかっこいい。
とか…どうでもいい話だけど。
「千夏じゃダメだから紺に話したのに」
いや…知らねーし。
俺、同居してるやつの恋バナ聞く趣味じゃないし。ましてや、大家だし。
「もういいや。ほら、着いたから降りるよ紺」
いつの間にか降りる駅に着いていた。
葵に急かされ降りる。