私立白百合女学園~少女たちの秘密の園~
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「瑠衣さん、ごきげんよう」

「あら、久しぶりね。ごきげんよう」




私は久しぶりの教室の空気を味わい、軽く伸びをした。




『薔薇園と少女と学園長の謎を突き止めること』



紗椰子先輩のそんな暇潰し…もとい、依頼を受けてから、約半月。



3つのキーワードいずれについても何の手掛かりも得られないまま月日は経ち、生徒たちは先週から1週間、秋休みの為に帰省していた。





「瑠衣さんは、秋休み中は何処かに旅行でも?」

「いいえ、私は……帰省はしてないの」

「あら…どうして?久しぶりに我が家で羽を伸ばせば宜しかったのに…」

「しっ!貴女、知らないの?瑠衣さんはご家庭に事情があるから、いつも帰省なさらないじゃないの」


近くにいた他のクラスメイトが気を効かせてその子に囁いた。

あっ と気まずそうに俯く少女に微笑みだけを返すと、私は内心舌打ちしていた。



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