私立白百合女学園~少女たちの秘密の園~







私は次の日も、その次の日もエリカの家に通った。



「どうせ毎日来るんなら、いっそ泊まっていけば良いのに」

ある日、エリカがこんなことを言った。


「そりゃ、その方が合理的だけど…いくらなんでも迷惑でしょう」

「あら、私は迷惑なんて思ってないわよ。雪村やみんなだって、お客様が来て張り切ってるもの」


エリカは私が座っているソファの端から近くまで寄ってきて、私の肩に頭を乗せた。


「寮で一人は寂しいでしょう?誰も何も言わないんだから、冬休みはずっとここに居れば良いのよ。
ね、雪村?」




エリカはお茶の準備をしてくれている雪村さんに同意を求めた。



雪村さんは人の良さそうな顔を更に笑顔で包んで私に紅茶を差し出す。



「もちろんですよ。むしろ泊まって下さいとお願いしたいくらいです。
本当に…お嬢様のこんなに楽しそうな顔を見るのはいつぶりでしょうか…」



あららら…。


そんな涙を拭きつつ言われたら、抵抗のしようがない。



そんな訳で私はプチお引っ越しをすることになった。



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