腹黒い私の策略




「んで?あんた何企んでるの?」



乾杯すら言わずに、真っ先に話の核を突いてくるミナミ。



私たちの間では、気遣いとか遠慮は一切不用だ。



「別に〜。ただ皆に報告しただけじゃん」



高校の演劇部で、脚本・演出をしたミナミと、主役だった私。



他の仲間たちと練習やぶつかり合いをして、やっと手にいれた、関東大会への切符。



10年ぶりの関東大会出場をはたした私たちの友情は、けっこう深いものだろう。




< 14 / 60 >

この作品をシェア

pagetop