不機嫌な彼のカミナリ注意報2
 お弁当を食べ終え、皆口さんにお礼を言って営業部の休憩室をあとにする。
 ボーっと廊下を歩きながらも私の頭の中を占領するのは、先ほどの風見さんと清瀬さんの話だ。

 ありえない、とは思いつつ、毎日仕事が忙しいのに清瀬さんとは食事に行ったのかな……とか。
 それは美人の清瀬さんとふたりでだから行く気になったのかな……とか、ネガティブな方向に考えが傾いてしまう。

 いや、でも。
 お昼休み前に風見さんは、週末に泊まりに来いと言ってくれた。
 あの時少しだけ、社内だというのにプライベートな顔をチラリと見せてくれた。

 風見さんは誠実な人だ。二股をするタイプではないと思う。

 私の心の中が、ネガティブとポジティブを交互に、振り子のようにグラグラと揺れる。


< 109 / 298 >

この作品をシェア

pagetop