不機嫌な彼のカミナリ注意報2
 急に隣に居る塚原さんが、キラリと光った気がした。

 今私が見えた光は、きっと『素質』というものだろう。
 いずれその光は大きくなり、誰もが驚くくらいキラキラと輝きを放つのだと思う。

 塚原さんと一緒に仕事をした人や、上の人たちは、とっくにそれに気づいている。
 塚原さんが持つ、聡明さにも。

 すごくカッコよくて素敵な女性だ。
 私もこんなふうになれたらどんなにいいだろう。

「緒川さんは……風見さんのこと、よくわかってるのね」

「え?」

「さっきの。風見さんは誤解を受けやすいタイプだと思うのに。緒川さんは、表面上ではわからない風見さんの内側のことを、よく理解してると思う」

「そ、それは大袈裟ですよ」

「そんなことないわ。さすが“公私共に”支えてるだけのことはあるわね」

 冷やかすように強調してそう言われれば、私の頬がどんどん赤らんでいく。

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