不機嫌な彼のカミナリ注意報2
 風見さんには知られてもかまわないのだけれど。
 笹岡さんと単にランチに行ったという事実だけで、ほかにはなにもないのだから。
 だけど清瀬さんの耳に入ったら大変そうだから、今日のランチのことは誰にも言わないでおくほうが得策だろう。

 目の前の笹岡さんに、仕方なく「わかりました」と小さく返事をした。

「で、どうして清瀬さんと喧嘩してるんですか?」

「あ、そこ聞きたい?」

「別に話したくないなら聞きませんけどね」

 プライベートな問題だ。本人が言いたくないことを、私が無理に聞く必要はない。

 どっちでもいいです、という態度を取ると、笹岡さんがテーブルに肘をつきながら前傾姿勢になった。

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