空まで届け
【小春side】

あれから1ヶ月。昨日は初めての
席替えもあって、くじを引いたら
実桜と隣だった。その頃にはもう気まずい
雰囲気もなくなっていて、わたし達は
心から喜んだ。
空良はいちばん端っこのドアのところで、
もう私の隣には いなかった。
「やったね!小春〜!隣だよ?隣!」
「そうだね」
「毎日たくさん語れるね!」
そういうと実桜は微笑んだ。
私も嬉しかった。親友と元の関係に戻れて
しかも席まで隣になって、
でも、心のどこかでまだ空良を
追っていて、窓から空を見上げると
雨が降り出しそうだった。
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