空まで届け
そんなことを考えているうちに
ポツポツと雨が降り始めた。
「え~今日傘持ってきてないのに!!」
そういってドタバタし始める実桜。
「私持ってるから一緒に入ろ!」
「ほんとに?!さっすが小春ー!」

そのときだった
━━━ガラガラガラ。
教室のドアが勢い良く開けられ、
先生が私の方へと走ってきた。
「望月。お前のお母さんがさっき
病院で倒れて…」
先生は顔を曇らせた。
お母さんが倒れた?でも、きっとまた
入院が長引くだけで。
ほら、前のときだってそうだったし。
「…亡くなった。」
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