好きになんてなるわけねーだろ!!!
「なんだよ、また俺に見惚れたか?」
じっと見すぎたのか、光輝が意地悪く笑う。
『んなわけあるか!てか、またってなに!光輝なんかに見惚れたことないよ!!』
「あれ、そうだっけ?そしたらこの前のケーキ屋の帰りはーー」
『うるさい!!!』
いつの間にか、通常運転で叫ぶ私。
その姿に、光輝がまた笑顔を見せた。
「それでこそ、杏奈だな。」
『え?』
突然聞こえたその言葉につい聞き返すと、光輝は私を席から立たせた。
「はい、授業遅れるから戻れ。」
『え、…うわ!!もうこんな時間!?』
時計を見た私は慌ててD組を飛び出す。
教室へは帰りたくないけど、授業に遅れるわけには…ね。
そんな私に、背中から声がかかった。
「杏奈!なんかあったら言えよ?」
私はその言葉に立ち止まることなく教室へと戻った。