好きになんてなるわけねーだろ!!!


『こ、光輝…ごめ、私……』

「わりーな、杏奈。今の忘れて。」


そのまま、ふらふらっと部屋を出ていこうとする。


「…やっぱ、俺とお前は、幼馴染みが1番良い関係なんだよな。」


その言葉を残して、光輝は家から出ていった。


私は、1人部屋に取り残されて、しばらく呆然としていた。


嬉しかった。

私も、光輝のことは好き。


でも、何で今さらあんなことを言うのか理解できなかった。


私たちは幼馴染みで、幼馴染みとして大好きなのに。

恋愛に発展することなんて、ありえなくて、

発展してしまったら、終わりが来てしまうかもしれない。


ずっとずっと、光輝と一緒にいるためには、幼なじみでいることがいちばんいいはず。

それは、私たちが1番よく分かってたのに。


でも、だったらなんで、私は今、泣きそうなんだろう。


答えの分からない問いに、私は呆然と座り込む。



そして、それからすぐに、光輝には、彼女ができた。

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