ツンデレ専務と恋人協定
「行かないですよ。これは来月お姉ちゃんが誕生日だからプレゼントできたらなって思っているだけで」

「ふ〜ん」


何その反応？

それに何だか機嫌悪そうだし。


「専務、ここで何してたんですか？何か用事ですか？」

「お前が電話鳴らしても出ないから」

「すみません」

「席外すなら言っていけ」


専務はそう言って、自分の部屋へと戻っていった。

どうしてこんなに機嫌が悪いんだろ。

出勤してきたときは普通だったのに。

それに何の用事だったんだろ？

私は珈琲を入れて専務の部屋へと持って行った。


「失礼します。珈琲お持ちしました」


専務は返事もしない上に、私に視線も向けてこない。

いつもならからかってきたりするのに。

私、何かしてしまったのかな。

結局、専務は一日中イライラしていただけで何も言ってこなかった。

私は専務が定時の時間で帰ると、軽く掃除をしてから会社を出た。


< 31 / 232 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop