骨による骨のための狂想曲
頭蓋骨は、ベッドルームに飾ってみた。ちょっと細工をして、「ドクロの形の灰皿」にしてある。
あたしがこの部屋に連れ込んだ男たちが、彼の頭蓋骨で煙草をもみ消し、彼の目の前であたしを抱く。もちろん、勝手に喋ったり動いたりできないよう、顎は外してあるしベッドサイドの壁にがっちり固定してある。
今日も部屋に連れ込んだ男の上に跨ったあたしは、腰を振りながらちらりと頭蓋骨に視線を走らせる。頭蓋骨が欲情して憤慨しているのがわかる。
あたしは、それだけで満足だ。だけど今日の男はふいに、「頭蓋骨が見てるね」とあたしの耳元で囁いた。
「え、そう?」
「うん。作り物だろうけど……もっと、見せつけちゃおうぜ」
どうするのかと思ったら、男はあたしを頭蓋骨の横に立たせた。
「知ってるだろ? 駅弁」
「えっ……ここで?」
「そう。この頭蓋骨に見せつけてやるのさ」
男の体力と精力は無尽蔵、あたしはいろんな体位で、なんども絶頂を迎えた。なにせ、頭蓋骨が——最愛の男が、すぐそばで己の痴態を見ているのだ。興奮もしようというものだ。
狂ったように鳴かされたあたしは、とうとう頭蓋骨に縋りついて赦しを請い、気絶した——らしい。
目が覚めたとき、その男の姿はなく、傍らには——。
「自分の女が、他の男に抱かれるのを見ているだけってのは、どうにも面白くないんでね。食っちまったぜ」
あたしは、彼にベッドに放り投げられた。いきなり両足を左右に大きく開かれて、さすがに恥ずかしい。そんなあたしにはお構いなしで、ぬぷり、と指を二本さしこんできた。そして、ニヤリと笑った。
「すぐ濡れたぞ。淫乱だな。ちっ、こんなに緩くなっちまって……。ここに頂戴、はやく頂戴って、声が聞こえてきそうだぜ」
だってあなただから——そう答える間もなく、激しい突き上げに、身体が跳ねた。骨ではない姿で絡みあうのはとても気持ちがいい。改めて知った。
「や、あ、も、もう……骨にはならないでっ……このままでいてね……」
彼にしがみついて、あたしは鳴いた。いつまでも、泣いた。