これは絶対に恋じゃない
「…うん、そうだね。私も御池くんに久しぶりに会いたいな」
でも、
逃げてばかりいたあの頃から、確実に時は動いてる。
それだけは、理解できた。
悠希の動向がわからないことも、
加恵と御池くんの関係だって
私が知らなかっただけ、
私が皆に向き合ってこなかっただけのことなんだ。
「本当に??じゃあ、徹にも話しておくね!絶対、来てね!」
パッと、表情が明るくなった彼女に、私は軽く頷いた。
もう、あなたから目を反らすなって、ことなのかもしれないね、悠希…。
心の中でそんなことを考えながら、私は落ち着かない気持ちをぐっと、押さえ込んだ。