これは絶対に恋じゃない


───…


「凛ー!こっち、席あいてるよ??」


大学の講義室にようやく到着した私に元気よく声をかけてくれたのは、晴海だ。


失恋の傷はすっかり回復したのか、すがすがしい顔つきで、昨日の彼女とは別人のよう。


「…おはよ、晴海」


「珍しいねー凛がこんなギリギリの時間帯に来るなんて…もしかして、昨日遅くまで集まってたから寝坊しちゃった…??」
 

「ううん。そういうわけじゃないの、気にしないで。ちょっと考え事してたっていうか」


あはは、と、苦笑い気味に笑う私。


「…考え事?」


「うん。ちょっとね、ってか…舞香もまだ来てないの??」







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